こんばんは
今日は「フォルダブルスマホでゲームってどうなの?」という質問に対して答えましょう。
フォルダブルスマホはゲームに向かないの?
折りたたみのできるフォルダブルスマホがゲームに向くか否かの前に、読者の皆様は「ゲーミングスマホ」というものがあるのをご存知だろうか?
その名の通りゲームに特化したスマホで、高リフレッシュレート対応モニターに高いタッチサンプリングレート、卓越した冷却性能や拡張トリガーなどを備えるものもあります。
スペックはほぼ全てハイエンドで、下手な携帯ゲーム機よりパワフルなスマホと言えるだろう。
そこで今回は、画面性能と冷却性能という点を折りたたみスマホに当てはめて考えてみようと思います。
画面性能はゲームに適した付加機能をつけるのが現時点では難しい
ゲームをする上で気になるのはもちろん、HDRやsRGBといった色表現にしっかり対応してるかと言った「表示面」のスペックも気になるところでしょう。
ただ、ゲームではそれ以上にタッチ感度の良さやリフレッシュレートなどを重視することが多いと言えます。
現時点での折りたたみスマホにおいては、「画面が折りたためる」というのが最大の付加価値であり、それ自体がアピールポイントとなっています。
そのため、このフレキシブルに曲がる画面に高いタッチサンプリングレートを採用したりするのが、現時点では技術的にも生産歩留まり的にも量産レベルではかなり難しいことも挙げられます。
また、このような曲がる特性のため、画面表面が樹脂系の保護層となってるものがほとんどでタッチ感度も良いとは言えません。
Galaxy Z Fold2がメイン画面のリフレッシュレートを120Hzに、Huawei Mate X2が両画面を90Hzに設定できたりしますが、これも現状ではまだ少ない存在と言えます。
どうしても不利になる冷却性能
この手の折りたたみスマホは「メーカーの顔」という側面もあって、スペックはその年のフラッグシップモデルとほとんど変わらないものとなっています。
なので、処理性能的には先に上げたゲーミングスマホと大きな差はありません。
ただ、折りたたみスマホは「閉じた状態は普通のスマホより小さくなる」のが特徴です。
そのため、基本的に折りたたみスマホの場合閉じた状態の筐体で冷却を行わければならないことになります。
これはただでさえ折りたたむために薄型化したり幅をシェイプするために、物理的なスペースがないこともあって冷却面はどうしても不利になりがちです。
特に縦折りタイプは致命的で、通常のスマホの半分のスペースで同じクラスのチップセットを冷却しなければならないものとなります。
結果としてベンチマークテストではスコアが伸びなかったりします。
その結果、長時間のゲームプレイには不向きで、基本的には同じ世代のスマホより劣る傾向があります。
いわゆる山折タイプのものなら畳んでも通常のスマホとさほど変わらないサイズとなるので、まだ冷却機構を詰める余裕がある。
またXiaomi MIX Foldではヒンジ部からも熱を逃がして全体で冷却できる機構を備えてるので、ひとつこの問題は次のステップに進めるかもしれません。
まぁ、雷軍CEOが超高負荷で有名な原神をプレイしたというのが挙げられていたので、少なくともこの点は期待しても良いと思います。
折りたたみスマホの鬼門は不向きと言えるリズムゲーム
タッチスキャンレート、パネルの感度、画面材質、本体の基本性能、冷却性能
ある意味これらの全てを一定以上のクオリティで満たしてないと、まともに遊ぶことのできないコンテンツがリズムゲームです。
ウエイトとしては、先に述べたパネル性能などが大きいですが、折りたたみスマホはパネル表面に樹脂コートがされてる関係からいわゆる「指が滑らない」ものがほとんどです。
そのため、致命的にこの手のゲームがやりにくい機種ばかりとなっています。
管理人もよく遊ぶ「アイドルマスターミリオンライブ! シアターデイズ」
リズムゲームながらも3Dモデルを使用したりと、同様のものではかなりのリッチコンテンツとなっている。
中文版とハングル版が展開されていることから、海外端末でもある程度は対応してくれてるのが特徴だ。
このゲームの検証のために2台ほどフォルダブルスマホを買ったのはここだけの話だ。
その中でいくつか折りたたみ端末でプレイした動画を掲載してみます。
これはGalaxy Z Fold2にて
— はやぽん (@Hayaponlog) 2021年4月3日
確かに何箇所かコンボが切れてはいますが、操作感や感度含めて他のフォルダブル端末とは別物の域です。
Mate X2やMIX Foldに触れてないのでなんとも言えませんが、前者はrazr 5Gに近く、後者は初代Galaxy Foldに近いのであまり期待できないのではないかなと言う印象です。 pic.twitter.com/jARQRpFlWp
フォルダブルスマホっていまだにリズムゲームにおいては画面の左右でタッチ遅延の課題があるから鬼門なんだよな… pic.twitter.com/vcdR1fImhg
— はやぽん (@Hayaponlog) 2021年4月3日
razr 5Gのメイン画面でミリシタ
— はやぽん (@Hayaponlog) 2021年4月4日
やはり感度があまり良くなくこの手のコンテンツには不向きであることが伺える。 pic.twitter.com/TdHM2JdHqp
正直なところ、現時点でリズムゲームがまともに出来る折りたたみ端末はサムスンのGalaxy Z Fold2しか存在しないと思います。
Royole FlexPai2やMotorola razr 5Gも確かにプレイ出来ないことはないが、全体的に画面が柔らかいこともあって指に画面が粘り着くような感覚になります。
また、反応もあまり良いとは言えず、ノーツも抜けたりと不安定な印象だ。
もちろん、Galaxy Z Fold2を持ってしてもスコアやレートなどの上位を狙うのはかなり難しく、端末に合わせたタイミング調整とディスプレイの0.05秒クラスの動作ラグに体が慣れないといけません。
最後に
タッチ感度に画面の表面材質。
これらの問題は現時点では課題と言えるが、近い将来は確実に改善してくる部分だと踏んでいる。
また、多くのゲームアプリがこの手の端末に対応しきれてないのもある。
これは折りたたみスマホが普及していけば、次第にアプリベンダー側も対応してくれるだろうと言ったところだ。
せっかくの大画面なんですから、動画視聴やウェブブラウジングはもちろん、高品質なゲームも安心して楽しめるようになれば良いからね。
それでは